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〈新時代宝箱〉№0001 「着実に変わりつつある社会」 令和元年2019年7月30日(火)

会長 伊藤 和男   


千葉県アイパートナー協会は、ユニバーサル社会を目標として活動するために設立した。とはいえ、その目標とするユニバーサル社会は、未だ共通するイメージが持てているとは言えない。そこで、当協会の会員誰もが同じイメージを持てるようにするために、この欄を設けて皆さんの考える様々な意見を投稿してもらい、当協会のあるべき姿やその進むべき方向性を見いだしていきたいと思う。
私たちの目指す社会(ユニバーサル社会)は、趣意書などの私の挨拶の中で繰り返し強調して来たように、あくまでこれまでの社会とは異なる誰もが気兼ねなく生活できる新たな社会を指す。そのようなことから、この欄にも「新時代」という名称を付けてみた。最初の原稿は、会長である私が担当することにするが、是非会員の皆さんにも原稿をお寄せいただければ幸いである。

 

着実に変わりつつある社会


今回の第25回参議院選挙で障害を有する議員が誕生したことにより、国会が変わりそうだ。「れいわ新選組」から出馬し当選したのは、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の舩後(ふなご)靖彦氏(61)と、脳性まひで重度障害者の木村英子氏(54)だ。二人は、いずれも重度の障害を有しており、議員としての活動を行うためには様々な支援が必要になる。
早速議員運営委員会では、7月25日の理事会で本会議場のバリアフリー化を進めることで合意し即日改修に入った。二人は、大型の車椅子を使用しており、座席や入り口から座席までのルート上のスロープも改修することになる。また、議場内での介助者の付き添いや意思疎通に必要なパソコンの持ち込みも認めることになった。
このたびの措置は、当然と言えば当然であるが、以前重度の障害者の傍聴も認められなかったことを考えれば大きな変化である。先日の情報で、全盲の司書が国会図書館に採用されることになったと報じられていたが、このところ重度の障害者の人間復権とも言える状況が続いている。しかし、真のユニバーサル社会は、本来こうしたことがニュースに取り上げられない社会である。私たちは、今回のような出来事が特別扱いの事態として大きく取り上げられないでもよい自然の社会を目指して活動していくことが重要である。
ともあれ、最近続く障害者関連の明るいニュースは、着実にわが国の社会が全ての人に平等な生存を保障するようになってきていることを示しており、真のユニバーサル社会の到来を予感させるものである。私たちは、この流れをさらに加速し、まずは足元の千葉県から広げていくことにしよう。

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